レッドシルク×ワイルド 第2回分譲スタート
レッドシルク×ワイルドの幼魚を商品ページにアップしました。
大人気のレッドシルクのワイルドクロスになります。
「レッドシルクという品種に何故ワイルドを掛け合わせるのか?」を知っていますか? 少しだけお話しますね。
レッドシルクという品種は、ゲーベルディスカスの2品種によって作出されました。しかし、この2品種は、3つの血統(ワイルドディスカスの3つの系統)が用いられています。言ってみれば、ワイルドディスカスの異なる表現(産地)をクロスした雑種ということになります。異なる血を混ぜることで、親魚を超える品種を作出するのですが、レッドエディやレッドスポットグリーン(ゲーベルディスカス)などの「純血種(同産地)で作出するよりも難しいことなのです。何が難しいかって?ブリーディングの品種作りについて語ると長~~~~~くなるので、又の機会に語りましょう。
レッドシルクは、ゲーベル氏と出会った1997年には作出されていました。すでに20年以上経過しています。この品種が、近親交配を続けられていたとしたら血が濃すぎて消滅していたでしょう。何故今も残っているのか? ゲーベルさんは、レッドシルクに別系統のゲーベルディスカスを掛け合わせました。でも、掛け合わせてもレッドシルクに限りなく近い血統の品種です。それがジャーマンレッドレジェンドです。ゲーベルさんから輸出されたレッドシルクの血統は、ジャーマンレッドレジェンドという品種で終えたのです。
ジャーマンレッドレジェンドは、品種としての特徴はレッドシルクと酷似していますが、レッドシルクと血統は異なります。そこで、レッドシルクの血統が唯一残されたレッドレジェンドから「レッドシルクの再現」というプロジェクトがスタートしたのでした。とは言ってもメンバーは一人です。現在もディスカス飼育を継続して楽しんでおりJGSの理事を務めている灘氏です。20年くらい前?かな~。灘氏から「レッドレジェンドからレッドシルクを再現出来ないかな~」という相談を受けました。それを実現するには「これとあれをクロスするしかない。」というピンポイントのブリーディングをアドバイスしたのです。これって相当難しいことなんです。出来ちゃったブリーディングとは、まったく別次元のブリーディングなんです。それを成功させたのは、何時だったでしょうか?忘れちゃったな~。灘氏は、見事ブリーディングを成功させたのですが、僕はその幼魚をゲーベルディスカスとは認めませんでした。僕がリクエストした難しいブリーディングを成功させた灘氏は、幼魚を店に持ってきたのですが、雑種として扱ったのです。お客様には「どうなるか分からないね~」と説明していました。何故かって?
ブリーディングは成功したけどブリーディングの結果が出ていないからです。
それから数年が経過して、灘氏が作出した品種を手にした僕はブリーディングして幼魚を見て初めてレッドシルクと認定したのでした。その親魚がこれです。
この親魚は、見た目はレッドシルクです。でも数百分の2(匹)なので、真のレッドシルクなのかを確かめるには、この魚でブリーディングして幼魚を数百匹見ることで遺伝子を確認する方法を選択したのです。
今回分譲するレッドシルクは、この流れで作出したワイルドクロスです。血が濃くなることで劣化した品種になってしまいますが、別系統の新しい血統として用意(作出)されたのが、このワイルドクロスです。ワイルドクロスといっても十分にレッドシルクの特徴を持ち合わせており、楽しめる品種です。そして、もう少しすると別のディスカスの分譲が始まります。それは、この「レッドシルク×ワイルド」にレッドシルクを掛け合わせた品種です。75%がレッドシルクの血統ということになります。何が言いたいかって?
今回販売の「レッドシルク×ワイルド」と「75%レッドシルク」を掛け合わせたらどんなのが出るか想像してみてください。こんなに楽しいブリーディングが、誰でも出来るんです。そうです!「レッドシルク×ワイルド」と「75%レッドシルク」の両方を飼育しちゃうんです。(我ながら上手い商売だな~)
お問い合わせやご購入は、メールかお電話で承ります。メールは時々しか見ていないので、メールした後に電話で「メールしたよ~」とご連絡いただけると幸いです。ゲーベルさんにメールした時も「メール見て~~」と電話してたな~。よろしくお願いします。
入江